"一石三鳥"の家畜エネルギー 4
同社の試算によると、仮に豚千頭規模の設備を設けた場合、年間得られるガスは都市ガスに換算すると約3万2000立方メートル(265万円相当)。
プロパンガス換算なら約7000立方メートル(380万円)に当たり、償却を含む必要経費年間110万円を差し引くと十分採算に合います。
自家用のみにしかガスが使用できず残りを大気中に放出していても、10年間でもとはとれるといいます。
発酵は夏なら1週間、冬でも2週間で終わり、発酵がすんだ固形物はビニールハウス内で乾燥させて「たい肥」として自家使用したり、一部は外販。
排水は畑の一角に池をつくり、地中に吸引してもらうことと、自然蒸散で最終処理しています。
千頭以上の豚舎用プラントを対象としている大機ゴム工業や日立エンジニアリングの場合は、メタンガスがエンジン用燃料となり発電機を回し、豚舎の照明はもとより、冷暖房もまかない、豚の成育、肥育が効率的となり使用畜産農家の評価は上々といいます。
また、この装置を熊本市の畜産センターでは食肉処理場から出る廃物処理に利用、メタンガスを固形物の焼却用熱源に回すなど二重の効果を上げています。
農水省では58年度から3年間、毎年全国に4ヵ所ずつ家畜エネルギー普及のため助成金を計上しています。